いるように、1400年の昔より温泉地として知られ、多くの
都人からこのうえもない保養地として愛されていたことが
うかがえます。
斎明天皇、持統天皇、文武天皇など、天皇の行幸も度々で
あったようで、万葉集や続日本書紀にその名が記されています。
温泉は大正末迄、湯崎海岸の岩場に自然湧出している湯を浴槽を掘って下に小石をしいて引き込んだもので、すべて共同の外湯で
した。
海の景色の美しさや開放的な明るい紀南の風土から江戸時代には、
文人や藩の武士、武家の女中たちが多く訪れ、華やかな賑わいを
みせていました。
(この頃から湯崎温泉と呼ばれるようになったようです。)
明治20年に紀州航路が開かれ、大阪方面から汽船で直接
くることができるようになると温泉は急速に発展しました。
大正末から昭和初期にかけて湯崎地区から全町的に各地区に
開発会社による開発がおこなわれ、白良浜を中心とした現在の
白浜温泉街が生まれました。
大浦温泉、古賀浦温泉の誕生もこの頃です。特に昭和8年、
鉄道が開通し、白浜駅ができると関西屈指の温泉地として
広く知られるようになり、町全体が白浜温泉として大きく
発展しました。
現在は年間300万人を超える観光客でにぎわう日本の三大
温泉観光地となっています。